★森下響、プレーオフ制し大会締めた!! 最後のチャンピオンに…「こういう大きな大会で勝てたのは初めて、うれしい」 サンケイスポーツ近畿オープン選手権
2025/10/31 22:03
「サンケイスポーツ近畿オープン選手権」最終日(31日、大阪・アートレイクGC=7122ヤード、パー72)首位と1打差の3位から出た森下響(22)=AMA Lab=が通算7アンダーで並んだ石川大翔(23)=小野グランドCC=とのプレーオフを2ホール目のバーディーで制し、第32回の今年で歴史に幕を下ろす大会最後のチャンピオンに輝いた。通算3アンダーで6位の中越百々香(17)=大阪桐蔭高2年=がベストアマを獲得。2打差の3位には小寺健大(28)=宝塚GC=が入った。
フィナーレを惜しむ涙雨にしては、少々きつすぎる強い雨が終日、降り続いた。18番(パー4)でのプレーオフ。森下が2ホール目で3メートルのバーディーパットを決めて、最後の覇者となった。
「こういう大きな大会で勝てたのは初めて。すごくうれしい。寒くて体が動かなかったけど、去年とは違う結果が残せた。この1年の成長を感じることもできました」
初出場だったツアープロ1年目の昨年と同じ首位と1打差の3位から最終日に臨んだ。1年前は80の大たたき。35位の終戦だったが、今年は違った。冷たい雨と風という厳しい条件の中、正規の18ホールで1つ伸ばし、プレーオフも競り勝った。300ヤード超えを連発する飛距離を武器に、我慢比べの戦いを制した。
「片山さんのおかげです。たくさんのことを学ばせてもらいました」
今年1月、宮崎で練習を行った。そこに偶然、居合わせたのが永久シード保持者の片山晋呉だった。「真冬に短パン、半袖でやっていたら、『おもしろいヤツだな。明日からおいでよ』と気に入られました」。そこから2カ月ほどツアー通算31勝のテクニックと元賞金王の哲学を学んだ。
中学時に米国へ渡り、2年前に帰国した逆輸入プロは、6日開幕の「ACNチャンピオンシップ」に出場する。「ツアーで優勝したら、その日のうちに優勝賞金の全額分の車を買いたい。そういうのを嫌う人もいると思うけど、夢があるじゃないですか」。その心意気やよしだ。
「見る人がわくわくするようなプロになりたい。大会が今年で終わるのは残念だけど、男子ゴルフを盛り上げて、また開催してもらえるように頑張ります」
〝大トリ〟を務めるにふさわしい次代のスター候補生が誕生した。(臼杵孝志)
■森下 響(もりした・きょう) 2003(平成15)年5月12日生まれ、22歳。兵庫・尼崎市出身。中学2年の秋に米フロリダ州の総合スポーツ教育施設「IMGアカデミー」にゴルフ留学。アイオワ州立大を1年で中退して帰国した23年にプロテスト合格。レギュラーツアーは24年「日本オープン」で初出場し、今季は47位だった「ANAオープン」など2試合に出場。172センチ、90キロ。


