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プロ11年目の河尊永が優勝 来年の「フジサンケイクラシック」の出場権ゲット
2023/10/27 12:01

サンケイスポーツ近畿オープンゴルフ選手権最終日(26日、兵庫・小野グランドCCニューC=7098ヤード、パー72)プロ11年目の河尊永(かわ・たかのり、33)=フリー=が通算8アンダーで並んだ島野璃央(りおう、28)=フリー=とのプレーオフを1ホール目のパーで制し、大会初優勝を果たした。第30回記念大会の優勝者の特典で、来年の「フジサンケイクラシック」の出場権も獲得。左手首の故障から復活した苦労人は富士桜での活躍を誓った。宮里優作(43)=フリー=は通算4アンダーで11位だった。
ガッツポーズも、派手なアクションもない静かな優勝だった。18番(パー5)でのプレーオフ。1メートルほどのパーパットを沈めた河は帽子に手を当てペコリと頭を下げた。
「優勝した瞬間は『あっ、勝ったんだ』って…。表彰式に出て、ようやく実感がわいてきました。うれしいです」
4人が並んだ首位から出た最終日は、3バーディー、ボギーなしの69で回った。2日間でボギーはわずか1個。「いつ以来かは覚えていない」というプレーオフも堅実なマネジメントを貫いた。最初に打った島野は左OB。河の1打目は左バンカーに入ったが、「右がイヤだったのでバンカーは想定内」と動じることはなかった。
関学大では法学部。2年時まで弁護士を志したが、「弁護士は40歳になってもなれる」と、2歳から始めたゴルフの道を選んだ。卒業後にプロ転向。なかなか結果は出ず、さらに追い打ちをかける試練が訪れた。
「左手首に激痛が走った。ショットのときにいきなりでした」
翌年のツアー出場優先順位を決める16年の3次QT(予選会)でのアクシデント。腱鞘炎に似た「TFCC損傷」と診断された。最終QTは無念の欠場。一時はゴルフから離れ、起業したこともある。そこから、1年で体重を60キロから最大で84キロに増やし、手首に負担をかけないスイングに改造。5年以上をかけての復帰と復活だった。
「けがをしてゴルフと真摯(しんし)に向き合うようになった。こういう大きな大会に勝ったのは初めて。プロ初優勝と言ってもいいですね」
ツアーでの生涯獲得賞金は0円。無名の苦労人は来年の「フジサンケイクラシック」の出場権も手にした。「近畿オープンの代表として頑張りたい」。33歳のゴルフ人生はここから飛躍の第二幕を迎える。(臼杵孝志)

■河 尊永(かわ・たかのり)1990(平成2)年4月1日生まれ、33歳。大阪・守口市出身。ゴルフ好きの父親の影響で2歳からゴルフを始める。関学高、関学大でともにゴルフ部主将を務め、大学卒業後にプロ転向。ツアーにはこれまで22年に1試合だけ出場。得意クラブはサンドウエッジで、好きなクラブはドライバー。ドライバーの平均飛距離は約300ヤード。独身。180センチ、80キロ。

◆…2017年賞金王の宮里優作(43)は1番(パー5)で2メートルを沈めるなど4バーディー(1ボギー)を奪い、11位で初出場の大会を終えた。来週の「マイナビABC選手権」からシード確保を目指すシーズン最終盤がスタート。賞金ランク67位のベテランは「いいラウンドができた。本当に素晴らしいグリーンで、4日間やりたかったくらい」と話した。
この日はツアー初優勝した2013年「日本シリーズJTカップ」の最終日最終組で優勝を争った山下和宏(49)と同組。「記憶にないくらい久しぶり。一緒に回れて楽しかった」と話し、11月にシニアデビューする山下も「40代最後の試合で優作とプレーできてよかった」と笑顔だった。


■主催 サンケイスポーツ
■特別協力 公益社団法人日本青年会議所近畿地区協議会
■後援 関西ゴルフ連盟、関西ゴルフ練習場連盟、日本パブリックゴルフ協会、日本プロゴルフ協会近畿地区プロ会、日本プロゴルフ協会近畿地区研修会、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、産経新聞社、夕刊フジ
■協賛 ブリヂストンスポーツ、ダイドードリンコ、アドラージャパン、IOMIC、イオンスポーツ、エースコック、オーエスシー・ジャパン、幸南食糧、コラントッテ、沢の鶴、日成建設、スリーラック、宝酒造、たねや、ドリームファクトリー、宝幸、マスターズ、三浦技研、神戸ビーフステーキ モーリヤ、ヨシムラゴルフ、ユニック、木戸食品